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持ち家の場合、地震保険への加入は必須なの? 仕組みを解説
2023.05.22
コラム
日本は非常に地震の多い国で、大規模な地震がしばしば発生しています。地震対策としては、自宅の耐震性能を高めるのはもちろん、被災した時に生活を再建するための手段を考えておかなければなりません。そこで、ぜひ加入を検討しておきたいのが「地震保険」です。ここでは、地震保険の仕組みや必要性について解説します。
【目次】
1.地震保険とは?
2.地震保険の対象と損害の区分
3.地震保険には加入しておいた方がいいの?
4.今回のまとめ
地震保険とは?
地震保険とは、地震や火山の噴火、およびこれらを原因とする津波によって生じた、火災・損壊・埋没・流失といった損害を補償してくれる保険です。地震保険のみに加入することはできず、火災保険に付帯する形で(セットで)加入する必要があります。火災保険は、火災のみならず風災、雹災、雪災、水災といった多くの自然災害による損害を補償してもらえますが、地震は補償の対象になっていません。たとえ火災で家が全焼しても、火災の原因が地震である場合は、火災保険の対象外になってしまいます。
そのため、地震の被害を受けた際の生活再建を重視するなら、地震保険にも加入しておかなければならないのです。
地震保険の対象と損害の区分
地震保険の対象は居住用の「建物」と、建物に収容されている「家財(家具、家電、衣類など)」に分けられます。建物と家財を両方保険の対象にするのはもちろん、どちらか片方だけを対象にすることも可能です。また、地震保険の対象物の損害の程度は、全損・大半損・小半損・一部損の4段階に区分されます。どれに該当するかは専門の鑑定人が判定し、区分によって受け取れる保険金が決まるという仕組みです。
たとえば、建物の「全損」は、主要構造部の損害額が時価の50%以上or焼失・流失した部分の床面積が延床面積の70%以上である場合が該当します。保険金の支払額は、地震保険金額の100%(時価額が限度)です。
地震保険には加入しておいた方がいいの?
地震保険はとても重要な保険ですが、加入は法令で義務付けられているわけではなく、あくまでも任意です。住宅ローンを組む際は火災保険への加入を求められることが多く、家を建てるなら火災保険への加入がほぼ必須ですが、地震保険への加入は基本的に求められません。そのため、地震保険の世帯加入率は、2021年の時点で34.6%にとどまっているのが実情です。
ただ、日本はどこに住んでいても大地震に見舞われるリスクがあり、地震発生時の公的支援はあまり大きくないことから、なるべく加入しておくのが望ましいといえます。特に住宅を購入したばかりの人や、住宅ローンがまだ残っている人、預貯金が少ない人、被災すると仕事を失う可能性が高い人などは加入しておいた方がいいでしょう。実際、2021年度における地震保険の付帯率(その年に契約された火災保険のうち、地震保険が付帯している割合)は、69.0%にも上りました。今後、新しく家を建てる人が地震保険に加入するケースは、さらに増えていくと考えられます。
今回のまとめ
日本で家を建てるなら、地震保険への加入は積極的に検討すべきだといえます。もちろん、加入すると毎月保険料を支払う必要があるので、補償の範囲や契約期間はよく考えなければなりません。どのようなプランが自宅に適しているのか、一度じっくりと検討してみてはいかがでしょうか。
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