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サイディング・タイル・吹き付け、外壁素材の特徴を解説

2022.09.11

コラム


建物の1番外側にある外壁材は、建物の外観を大きく左右するのに加え、日光や風雨などから建物を守る役割も果たしています。一口に外壁材といってもいろいろな種類がありますから、地域の気候やメンテナンス性、周囲との調和も考えて選ばなければなりません。そこで今回は、主要な外壁材であるサイディング・タイル・吹き付け工法の特徴をご紹介します。

【目次】
1.サイディングの特徴
2.タイルの特徴
3.吹き付け工法の特徴
4.今回のまとめ

 

サイディングの特徴

サイディングは、セメントや金属といった素材を板状に成形した外壁材です。材質によって「窯業(ようぎょう)系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4種類に大別され、それぞれ性質が異なります。日本で使われ始めたのは90年代からですが、その使い勝手のよさによって普及し、現在は全体の約9割を占めるほどになりました。サイディングのメリットは、(材質にもよりますが)比較的安価であることです。窯業系や金属系は特に安く、費用を抑えたい場合に向いています。工場製品のため品質も安定しており、施工難易度もそれほど高くないことから、職人の技術に依存しない施工が可能です。工期も短く、窯業系や金属系は防火性も優れています。
一方デメリットは、初期費用が安い反面メンテナンス費用がかかりやすいことです。サイディングボード自体の耐用年数は20年~40年程度と十分長いのですが、ボード間の隙間を埋めるシーリングや表面の塗装は、10年に1回程度のメンテナンスを必要とします。窯業系や木質系は防水性の低さ、窯業系は蓄熱性、金属系はサビの発生リスクといった、素材ごとの欠点にもご注意ください。

タイルの特徴

タイルは土や砂、石、粘土などを1000℃以上の高温で焼成し、板状に加工して作る陶磁器質の外壁材です。材質によっていくつかの種類に分けられ、外壁用としては「磁器質」と「せっ器質」のタイルがよく使われます。タイルのメリットは、デザイン性が高く高級感があることです。焼成の際に釉薬(ゆうやく)をかけることで生まれるガラス質の艶が美しく、さまざまなタイルの自由自在な組み合わせによって、多彩なデザインを実現できます。耐久性・耐候性・防水性も非常に高く、風雨や紫外線にさらされてもほとんど色褪せが起きず、傷も簡単にはつきません。その分、他の外壁材に比べて初期費用が高いというデメリットもあります(窯業系サイディングの約2倍)。
ただ、耐久性の高さやメンテナンスのしやすさにより、ランニングコストはむしろ安くなります。美しくきれいに仕上げるためには、サイディングよりも高い技術力が必要とされるので、依頼する業者はよく考えて選びましょう。

吹き付け工法の特徴

吹き付け工法は、霧状の塗料をスプレーガンなどによって吹き付け、外壁を塗装する仕上げ方法です。塗装による仕上げ方法としては、ローラーを使った手塗り工法(ローラー工法)もありますが、吹き付け工法はモルタルの外壁に対してよく使われます。吹き付け工法のメリットは、ムラのないきれいな仕上がりになることです。霧状の塗料は狭い隙間にも入り込み、凹凸のある壁面も均一に塗装できるため、ローラーやハケが使えない場所にも対応できます。広範囲をスムーズに塗装できるので工期も短縮でき、内部に細かい砂・粘土・セメントなどを混ぜれば、多彩な質感を表現できるのも魅力です。
一方、塗料の飛散を防ぐため、養生に時間がかかるというデメリットもあります。加えて、塗料の無駄が発生しやすく、使用した塗料の約2割が無駄になっているという説があるほどです。このような性質から、吹き付け工法は広範囲の仕上げに向いているといえるでしょう。ムラなく均一に塗るためには高い技術力も必要なので、熟練の職人に依頼するのがおすすめです。

今回のまとめ

外壁の仕上げ方法は、施工費用の安さを優先して選んでいる方も多いでしょう。しかし、外壁材の性能は自宅の断熱性や耐久性を大きく左右し、デザインにも関わってきます。快適で美しい住まいをつくるためにも、外壁材はしっかりと考えて選ぶのがおすすめです。まずは専門業者に相談し、自宅に適した外壁材を提案してもらいましょう。