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吹き付け・グラスウール・ロックウール、断熱材の素材ごとの特徴

2022.09.03

コラム


家づくりにおいて、重要なポイントの1つとなるのが「断熱材」です。住宅の断熱性を高めれば、季節を問わず快適な暮らしができるようになります。断熱材にはさまざまな種類があるため、地域の気候や他の部材との相性を考慮して選ぶことが大切です。ここでは、主要な断熱材である吹き付け断熱・グラスウール・ロックウールの特徴をご紹介します。

【目次】
1.吹き付け断熱の特徴
2.グラスウールの特徴
3.ロックウールの特徴
4.今回のまとめ

 

吹き付け断熱の特徴

吹き付け断熱は、霧状の断熱材を吹き付ける断熱工法です。吹き付けられた断熱材は硬化してスポンジのような発泡体となり、内部にある無数の細かい気泡が空気の層となることで、高い断熱性能を発揮します。吹き付け断熱のメリットは、断熱性だけでなく気密性・防音性にも優れていることです。霧状の断熱材はどんな場所にも隙間なく密着し、自己接着力によってしっかりと固定されます。この密着力と空気の層が、抜群の断熱性・気密性・防音性を生み出すのです。施工の自由度も高く、形状が複雑な場所での断熱工事に向いています。一方デメリットは、他の断熱材に比べて値段が割高であることです。
また、断熱材が壁に密着することにより、コンセントの移設・増設といった電気工事を後から行いにくくなる場合があります。さらに、施工の自由度が高い副作用として、品質が職人の腕に左右されやすい点に注意が必要です。実績豊富な会社に依頼し、計画的に施工するべきでしょう。

グラスウールの特徴

グラスウールは、「無機繊維系断熱材」の一種です。高温で溶かしたガラスを、ウール(羊毛)のような繊維状に加工・成形して作ります。複雑に絡み合ったガラス繊維の内部には空気の層が生まれ、高い断熱性能を発揮します。 グラスウールのメリットは、主原料がリサイクルガラスであることや施工の簡単さのおかげで、値段が非常に安いことです。また、主原料がガラスのため耐火性に優れ、仮に燃焼しても有毒ガスは発生しません。さらに、経年劣化しにくくシロアリにも強いことから、とても長持ちします。吸音性の高さや、リサイクル商品なので環境に優しい点も魅力です。
その反面、内部の空気が水を含んでしまいやすく、湿気に弱いという弱点があります。内部結露を防ぐためには、防水シートなどによる対策が必要です。加えて、隙間なく施工する難易度が高く、業者の腕前が問われます。

ロックウールの特徴

ロックウールは、グラスウールと同じく「繊維系断熱材」の一種で、鉱物を主原料としたものです。原料の多くは溶融スラグ(ゴミを焼却した際に出る残りカスを冷却・固化させたもの)ですが、天然の鉱石が使われることもあります。これらの原料を高温で溶かし、とても細い繊維状に加工して作ります。ロックウールのメリットは、原料が鉱物なので耐火性能が非常に高いことです。グラスウールの耐熱温度が300℃~400℃程度なのに対し、ロックウールは650℃~700℃もの高熱に耐えられます。
また、最も重要な断熱性能も、グラスウールを少し上回っています。燃えても有毒ガスを出さないことや耐久性・吸音性の高さ、シロアリの食害への強さ、環境への優しさなどはグラスウールと同じです。その代わり、繊維質であるため湿気に弱い点もグラスウールと共通しています。防水・防湿処理とはセットで使うべきなので、気密性の高い住宅に向いているでしょう。また、原料が好物なのでやや重く、脱落しやすいというデメリットもあります。やはり、適切な施工ができる経験豊富な業者に依頼するのがおすすめです。

今回のまとめ

吹き付け断熱・グラスウール・ロックウールは、いずれも優れた断熱材です。それぞれメリットもあればデメリットもあるので、特徴をよく理解して最適なものを選ぶ必要があります。もちろん、正確に施工するためには、十分な技術力を持った業者を選ばなければなりません。信頼できる業者に依頼し、ご自宅に適した方法で断熱工事を行いましょう。