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地震に対する強さを表す耐震等級1・2・3って何が違うの?

2022.07.09

コラム


建物の耐震性能を表す指標として、広く使われているのが「耐震等級」です。耐震等級には1~3の3段階があり、家づくりにおいても必ずチェックすべきポイントですが、具体的にどの程度の性能を示しているのかご存じない方も多いでしょう。そこで今回は、耐震等級の数値が持つ意味をご紹介します。

【目次】
1.耐震等級とは?
2.耐震等級1~3の違い
3.耐震等級は1あれば十分なのか?
4.今回のまとめ

 

耐震等級とは?

耐震等級とは、品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づいて定められている、住宅の耐震性能の指標です。1~3の3段階があり、数値が大きいほど耐震性能が高くなります。建築基準法に基づく「耐震基準」が、人命の保護を目的に定められているのに対し、耐震等級は「建物」を守ることも目的にしているのが特徴です。
また、耐震基準に従って家を建てることは「義務」ですが、耐震等級の認定は「任意」です。認定を受けるためには耐震診断を行う必要があります。すでに認定を受けている家なら、家を建てた工務店やハウスメーカーに問い合わせて「住宅性能評価書」を取得することで、耐震等級の確認が可能です。なお、品確法の施行は平成12年(2000年)なので、それ以前に建てられた家は認定を受けていません。

耐震等級1~3の違い

耐震等級1は、建築基準法が定める耐震基準と同等の性能を表します。具体的には、東日本大震災や熊本地震といった「極めてまれに発生する大地震」を受けても、建物が倒壊しない程度の強さです。これは、建物に求められる最低限の耐震性能であり、新しく建てられる家は基本的に満たしていることになります。
また、耐震等級2は、耐震等級1が想定している1.25倍の強さの地震を受けても、建物が倒壊しない程度の性能です。長期優良住宅や、学校や病院といった災害時の避難場所になる施設などは、耐震等級2で建てられています。
そして耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の強さの地震を受けても、建物が倒壊しない程度の性能です。消防署や警察署といった、災害時の救助・復興活動の拠点となる場所には、耐震性能3が求められます。もちろん、一般の住宅も耐震性能3で建てることが可能です。

耐震等級は1あれば十分なのか?

耐震等級1が建築基準法レベルの耐震性能だと聞いて、「それなら普通の家は1で十分じゃないの?」と感じる方もいると思われます。しかし、話はそう簡単ではありません。なぜなら、耐震等級1は「大地震で『倒壊しない程度』の強さ」であって、生活が不可能になるレベルのダメージを負う可能性は否定できないからです。さらに2016年の熊本地震では、耐震等級1レベルでも倒壊した住宅があった一方、耐震等級3で倒壊した住宅は0でした。しかも、9割近い住宅が無被害で済んだのです。
このことから、たとえ一般の住宅であっても、可能な限り耐震等級2~3で建てるのが望ましいといえます。

今回のまとめ

地震が非常に多い日本において、耐震等級はとても重要な指標です。これから新しく家を建てるなら、なるべく耐震等級2以上の性能にしておくといいでしょう。また、ご自宅が耐震等級の認定を受けていないなら、一度耐震診断を行った方がいいかもしれません。詳しいことは、ぜひお近くの専門業者に問い合わせてみてください。