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老後の暮らしまで考えた間取りで家を建てましょう

2020.09.24

コラム


家の間取りを考える時は、現在の家族構成やライフスタイルを中心に据えてしまいがちです。しかし、何十年と住み続けることになる我が家ですから、年を取った時のことも考えておかなければなりません。ここでは、老後の暮らしを考えた間取りのポイントを解説します。

【目次】
1.バリアフリー化は必須。段差は徹底的になくそう
2.動線を確保すれば移動が簡単。2階を使わない選択肢も
3.広すぎる家は問題が多い。子供の独立後を考慮しよう
4.今回のまとめ

 

バリアフリー化は必須。段差は徹底的になくそう

老後の暮らしを考えた家づくりにおいて、必須といってもいいのがバリアフリー化です。年を取ると身体能力や判断能力が衰え、ちょっとした段差でもつまずきやすくなります。転んで怪我をして寝たきりになってしまうケースも多いため、室内の段差は極力なくしておかなければなりません。大きな段差はもちろんですが、小さくて見えにくい段差は非常に転びやすいので、徹底して平坦な床を作りましょう。また、階段や廊下をなるべく広く作ることも重要です。足腰が弱って車椅子生活になったり、介助が必要になったりするケースは常に考慮しなければなりません。車椅子でも楽に通行できるだけのスペースを確保しておきましょう。もちろん、廊下や階段、トイレ、浴室などには手すりを設置し、つかまって歩いたり立ち上がったりできるようにしてください。

動線を確保すれば移動が簡単。2階を使わない選択肢も

バリアフリーとも関連する話ですが、老後の暮らしにおいては動線の確保も重要です。若いうちは長距離の移動も苦になりませんが、年を取って足腰や体力が衰えると、ちょっとした移動も負担に感じるようになります。そのため、生活動線や家事動線はしっかりと確保しておいた方がいいのです。もちろん、家事などの効率化につながりますから、若いうちでも十分意味があります。動線確保のポイントは、なるべく短く直線的にすること、そして異なる動線を交差させないことです。家事の手順や家族の生活スタイルから、動線が最も効率的になる間取りを考えてみましょう。さらに、階段の上り下りの負担をなくすため、1階だけで生活を完結させられるようにするのもおすすめです。思い切って平屋造りにしてみてもいいかもしれません。

広すぎる家は問題が多い。子供の独立後を考慮しよう

年を取り、お子様が独立した後によく発生するのが、「家が広すぎて困る」という問題です。広すぎる家は掃除が大変になり、目の届かない場所が増えるために防犯上の不安も生じます。予算に余裕があったとしても、部屋の広さや数は身の丈に合ったものにしておくのが望ましいでしょう。とはいえ、お子様がいるうちは広い家を作らざるをえないことも多いはずです。そこで、お子様が独立した後、空いた部屋を別の用途で使うことを想定して家を建ててみましょう。手を加えやすい構造にしておけば、リフォームで用途を変えるのも簡単です。趣味の部屋にする、2つの部屋をつないで1つにするなど、自由な発想で活用法を考えてみてください。

今回のまとめ

人間は、誰でも必ず年を取ります。ライフスタイルも年齢に応じて変わりますから、家もそれに相応しいものにしなければなりません。あらかじめ老後の暮らしを考えた間取りで家を作り、快適に住み続けられるようにしましょう。