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三重県の人口増減と新築着工件数はどうなっているの?
2023.08.01
コラム
現在、日本は少子高齢化が深刻化し、人口も減少しています。人口の減少は、家が建てられる数の減少にもつながるため、住宅メーカーや工務店にとっては重大な問題です。そこで今回は、野村建設が拠点を構える三重県における、人口増減や新築住宅の着工件数について見ていきましょう。
三重県の人口増減状況
県内にお住まいの方は何となく感じているかもしれませんが、近年の三重県の人口は減少を続けています。ピーク時の2005年は約187万人でしたが、2020年の国勢調査では、総人口は177万254人という結果が出ました。前回調査(2015年)に比べて約4万6千人も減少しており、減少率は過去最大の2.5%です。また、2021年の県内の合計特殊出生率は1.43で、全国の1.30よりは少し高い値ですが、人口を維持できる数値ではありません。県外に出て行く人も多く、10年以上にわたって転出超過の状態にあり、特に15~29歳の若者の転出超過が目立ちます。
こういった事情により、2020年以降も全国の減少率を上回るペースで人口が減少していくと推測されています。2045年には、143万人にまで人口が減少する見込みです。高齢化率や生涯未婚率も増加の一途をたどっており、県内の人口維持という点では厳しい状況に置かれています。
三重県の新築住宅着工件数
三重県では、新築住宅の着工件数も減少傾向にあります。1996年には、貸家も含めて2万5000戸近い着工件数を記録しましたが、直近10年間はおおむね1万戸前後で推移しています。20年前の約4割にまで減少してしまっている計算です。
また、持家と分譲住宅に限ると、2000年には1万戸超の家が着工しましたが、2021年は約6500戸でした。3分の2にまで減少してしまっているわけです。直近数年間は横ばい~微減程度にとどまっていますが、三重県内の人口減少に歯止めがかかっていない以上、新築住宅の着工件数も減少していくと推測されます。
今後の家づくりはどうなる?
三重県内の新築住宅の着工件数は減少していますが、一方で新たな需要も生まれています。それは、中古住宅や古民家などのリフォーム・リノベーションです。近年では、家を建てる若い世代に経済的な余裕がないことや、環境への負荷を考慮した家づくりの推進などから、中古住宅のリフォーム・リノベーションが広まりつつあります。新築住宅の着工件数の減少にはこういった要因も絡んでいるのかもしれません。いずれにしても、住まいは必ず必要となるものです。今後も時代に合わせ、新たなスタイルの住まいが登場してくるのではないでしょうか。
今回のまとめ
三重県の人口や新築住宅の着工件数は、今後も減少していくと考えられます。とにかく家を建てて売ればいいという時代はすでに終了しており、今後は環境に優しい家や多様なライフスタイルに対応できる家など、より付加価値の高い家を建てられる会社が伸びていくでしょう。家づくりを考える時は、依頼先にそのような技術があるかどうかも参考にしてみてください。
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