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プロが解説!地盤改良工事の費用っていくらくらい?

2023.03.30

コラム

家を建てる土地の地盤が軟弱な場合は、「地盤改良工事」を行って補強する必要があります。工事の費用はなるべく抑えたいところですが、いくらくらいかかるものなのでしょうか? ここでは、地盤改良工事の費用相場や、予算組みの際の注意点をご紹介します。

【目次】
1.地盤改良工事の種類ごとの費用相場
2.地盤改良工事の費用は早い段階で把握しにくい
3.事前に地盤の情報を調べておくことが重要
4.今回のまとめ

 

地盤改良工事の種類ごとの費用相場

地盤改良工事の工法には、大きく分けて表層改良工法・柱状改良工法・鋼管杭工法の3種類があり、それぞれ費用も異なります。各工法の費用相場を見ていきましょう。
※費用相場は標準的な戸建て住宅のものです。

・表層改良工法

表層改良工法は、土にセメント系凝固剤を混ぜて強度を高める方法で、軟弱地盤が深さ2m程度と浅い場合に用いられます。費用の坪単価は1万円~2万円程度で、総額は30万円~50万円程度です。

・柱状改良工法

柱状改良工法は、セメント系凝固剤を細い穴に流し込んでコンクリートの柱を何本も作り、建物を支える方法です。軟弱地盤の深さが2m~8m程度の場合に用いられます。費用の坪単価は2万円~3万円程度で、総額は50万円~80万円程度です。

・鋼管杭工法

鋼管杭工法は、鋼管を地面に埋め込んで建物を支える工法です。最大で30m程度の深さにまで対応できます。費用の坪単価は4万円~6万円程度で、総額は100万円~180万円程度です。

地盤改良工事の費用は早い段階で把握しにくい

地盤改良工事の費用の厄介な点は、初期段階で正確な金額を把握するのが難しいケースが多いことです。家を建てる時は、まず候補となるハウスメーカーや工務店から概算見積もりを出してもらい、比較検討した上で1社を選びます。
しかし、この見積もりに地盤改良費用は含まれていません。というのも、地盤調査をしてからでなければ、地盤改良工事の必要性や費用がわからないからです。加えて、地盤調査自体も、家の設計(間取り)が決まってからでなければ行うことができません。
そのため、正式な契約の段階になって「思ったよりも地盤が強固で地盤改良工事が必要なかった、ラッキー」というケースがある一方、「予想以上に地盤が弱くて地盤改良工事の費用がかさんだ」というケースも起こりえるのです。場合によっては、100万円単位の費用が追加で必要になることもあります。

事前に地盤の情報を調べておくことが重要

初期段階で地盤改良工事の費用を把握するのが難しい以上、家を建てる時はこの点について対策を打っておく必要があります。最も基本的な対策は、地盤改良工事に一定の費用がかかることを想定し、予算に盛り込んでおくことです。これなら、多額の追加費用が発生して慌てることもありません。
また、建設予定地の地盤の情報は事前に調べておきましょう。役所で地盤の資料を閲覧できることもありますし、工務店やハウスメーカーが地盤の資料を持っていることもあります。そこが埋立地や水害の多いエリアなど、地盤が軟弱な土地だとわかれば、地盤改良工事の費用を多めに見積もることができます。そして、もしまだ建設予定地を決めていないのであれば、調べた情報を参考に地盤が強固な土地を選ぶのがおすすめです。
地盤が頑丈であれば、地盤改良工事を行う必要はありません。土地選びの際は、価格や場所だけでなく地盤のことも考慮しておきましょう。

今回のまとめ

地盤改良工事には、ある程度まとまった費用がかかります。初期段階で正確な費用を把握するのは難しいため、事前に土地の情報を調べておき、予算に余裕を持たせたり地盤の頑丈な土地を選んだりすることが大切です。後でトラブルになるのを防ぐためにも、早い段階から専門業者に相談して工事の計画を立てるといいでしょう。