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「個別空調vs全館空調」どちらを取り入れるべきかを検証!

2022.05.24

コラム


夏は暑く冬は寒い日本において、空調はどのような建物にも必須の設備です。そして空調設備には、部屋ごとに温度を管理できる「個別空調」と、建物全体を一元管理する「全館空調」があります。特徴はそれぞれ異なりますが、どう使い分ければいいのでしょうか。ここでは個別空調と全館空調を比較し、選ぶ際の考え方をご紹介します。

【目次】
1.個別空調の特徴
2.全館空調の特徴
3.個別空調と全館空調、どちらを選ぶべき?
4.今回のまとめ
 

 

個別空調の特徴

個別空調とは、部屋ごとにオンオフの切り替え、冷暖房の切り替え、そして温度調節などができるタイプの空調です。家電量販店に売っているようなエアコンを各部屋に取り付けているケースは、個別空調に該当します。一般家庭における主流の形態といっていいでしょう。オフィスビルなどでも、中規模以下の物件では個別空調がよく採用されています。メリットはもちろん、部屋ごとに温度管理ができることです。部屋の環境や利用者の好みに応じて、オンオフや温度設定、風の強さ、冷暖房の切り替えなどを自由に設定できます。初期費用やメンテナンスコストも全館空調より安いことが多く、故障した時も部分的に交換することが可能です。
ただし、家全体の快適さという点では、全体を均一な温度にできる全館空調に劣ります。電気代に関しては難しい勝負ですが、真夏や真冬のように家全体でエアコンをフル稼働させているような状況だと、全館空調の方が有利でしょう。加えて、室内機や室外機、配管がどうしても目立ってしまい、空間デザインに影響する場合もあります。

全館空調の特徴

全館空調は、建物全体の空調管理を1ヶ所で行うタイプの空調です。オンオフや冷暖房の切り替え、温度調節などはすべて一括で行うため、部屋ごとの操作はできません。細かく分けるといろいろな種類があるのですが、多くの場合は専用の空調機器を1~2個設置し、各部屋の室内機やダクトを通じて温度調節を行います。
全館空調の大きなメリットは、建物全体の温度を均一にできることです。個別空調だと、エアコンを設置していないトイレや洗面所、玄関、廊下などの温度調節ができません。これだと居室以外は快適になりませんし、冬場はいわゆるヒートショックのリスクも高まるでしょう。その点、全館空調なら居室以外も温度調節を行い、どこにいても快適な家にできます。換気も一括で行なっているので、家全体の空気がクリーンになるのも魅力です。壁や天井に給排気口が埋め込まれているタイプが多く、室外機やダクトの数も個別空調に比べて少ないので、空間デザインへの影響も最小限に抑えられます。
その反面、部屋ごとにオンオフや冷暖房の切り替え、細かな温度調節などができないのは大きなデメリットです。初期費用も個別空調より高く、メンテナンスの手間と費用もかかりやすく、使っていない部屋が多い時は無駄が生じやすいという問題もあります。そして、万が一故障した時には、家全体の空調に影響することにもご注意ください。

個別空調と全館空調、どちらを選ぶべき?

個別空調と全館空調は、どちらもメリットとデメリットがあります。より自宅に適した方を選びたいところですが、何を基準にして選択すればいいのでしょうか。
最大の比較対象となるのは、やはり「部屋ごとの細かな調整ができること」と「家全体を均一な温度にできること」です。このどちらに魅力を感じるかによって、向いている空調のタイプが決まってきます。また、初期費用やメンテナンスの負担、故障時のリスクなども重要なポイントです。これらは個別空調が有利な点ではあるのですが、特に問題に感じないのであれば、その分全館空調のメリットが大きくなります。
ご家族の人数やそれぞれの年齢・体質・好み、家の周辺環境、そして予算なども考慮して決めるといいでしょう。

今回のまとめ

全館空調といえば、少し前まではオフィスビルや商業施設などで使われているものでした。しかし最近では、複数のメーカーが一般住宅向けの全館空調システムを発売しており、個別空調から切り替えるご家庭もあります。もちろん個別空調にも多くのメリットがあり、どちらが向いているのかはご家庭の状況次第です。まずは専門業者に相談しつつ、じっくりと比較検討してみてはいかがでしょうか。