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地震に強い家づくりで考えるべき耐震・免震・制震とは

2021.07.17

コラム


全世界で発生するマグニチュード6.0以上の地震のうち、実に20.8%が日本で起きています。日本で家を建てる場合、地震に対する強さは絶対に備えていなければなりません。住宅はいろいろな工法で地震の被害を抑えており、大きく分けると耐震・免震・制震の3つがあります。ここでは、耐震・免震・制震の特徴をご紹介します。

【目次】
1.耐震とは、地震の揺れに耐えること
2.免震とは、地震の揺れを受け流すこと
3.制震とは、地震の揺れを吸収すること
4.今回のまとめ

 

耐震とは、地震の揺れに耐えること

耐震とは、地震の揺れに耐えるための措置です。住まいの構造体そのものの強さで、建物の破壊や倒壊を防ぎます。柱や梁に用いる木材を太くする、筋交いを入れる、耐力壁に打ち込む釘の本数を増やすなどして強度を高めるのが主な方法です。地震のダメージを抑えることはできますが、揺れはダイレクトに伝わる点に注意しなければなりません。また、耐震強度を表す数値としては「耐震等級」というものがあります。等級は1〜3まであり、等級1が建築基準法で定められている最低限の基準です。具体的にいうと、等級1は震度6強~7程度の地震で即時倒壊しないレベルの強度を指します。等級2は等級1の1.25倍の強さ、等級3は等級1の1.5倍の強さです。具体的な建物を上げると、病院や学校といった避難所になる建物は等級2、警察署や消防署といった防災の拠点となる建物は等級3を満たすように作られています。戸建て住宅で等級3を取得すれば、安心して生活できるでしょう。

免震とは、地震の揺れを受け流すこと

免震とは、地震の揺れを受け流して建物に伝えないようにする工法です。具体的には、建物・基礎間に免震装置を設置します。こうすると建物と地盤が分離されるので、地震の揺れが建物に直接伝わらないのです。地震が来ても建物がほとんど揺れないため、家の倒壊を防げるだけでなく、屋内にいる人や家具の転倒も防ぐことができます。一方で、免震装置の設置には高額な費用がかかり、敷地やプラン上にさまざまな制約が出る場合があるのがデメリットです。また、横揺れには強いものの縦揺れには効果が発揮されにくい他、免震装置の定期的なメンテナンスも必要になります。費用対効果が十分にあるのかよく考え、場合によっては他の工法とも併用しましょう。

制震とは、地震の揺れを吸収すること

制震とは、揺れを吸収するための工法です。具体的には、柱や梁周辺の建物内部に、重りやダンパーという装置を設置します。ダンパーは地震が発生すると、伸び縮みしたり変形したりして、揺れのエネルギーを熱エネルギーに変換します。つまり、ダンパーが地震の揺れを吸収することによって、揺れが構造体に与えるダメージを軽減してくれるのです。制震装置は免震装置と比較すると安価に導入でき、繰り返し起こる地震にも耐えられます。さらに、メンテナンスフリーなものが多いことも魅力ですが、地盤が弱い場所には適していません。

今回のまとめ

地震大国の日本では、可能な限り地震に強い家を建てる必要があります。耐震・免震・制震の3つは、それぞれメリットもあればデメリットもあるため、家の構造・地盤の強さ・予算などに応じて使い分けることが大切です。マイホームを地震から守るにはどの方法が適しているのか、専門業者と十分に打ち合わせを行いましょう。