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河川の氾濫による住宅への被害と対策

2021.04.21

コラム


日本では近年、台風やゲリラ豪雨による水害が頻繁に発生しています。河川が氾濫し、洪水によって家が流されていく様子を、テレビなどで見たことのある方も多いでしょう。大切な我が家を守るためには、水害に強い家づくりが必要不可欠です。ここでは、水害が住宅にもたらす被害や、水害に強い家づくりのポイントをご紹介します。

【目次】
1.水害は住宅に数々の被害をもたらす
2.水害対策の基本は、家の位置をなるべく高くすること
3.水が浸入しにくい構造の家を建ててみよう
4.今回のまとめ

 

水害は住宅に数々の被害をもたらす

水害によって住宅が受ける被害の中で最も大きなものは、洪水による破損・倒壊です。居住者が取り残された状態で洪水に襲われれば、命の危険もあります。では、家が流されなければまた住めるのでしょうか? 残念ながら、話はそう簡単ではありません。住宅が床上浸水や床下浸水の被害にあうと、家の中は汚水によって汚れ、汚泥やゴミなどが残されます。汚泥はとても不衛生でひどい悪臭を放ち、感染症を広めるおそれもあるため、しっかりと取り除いて乾燥・消毒をしなければなりません。床をはがして掃除をしなければならないことも多く、大変な作業です。
また、濡れた設備や床材・断熱材などが使用不能になり、交換しなければならないこともあるでしょう。これらの清掃・補修作業には、時には数百万円~1000万円もの費用がかかります。だからといって補修を怠ると、濡れた部分が腐食して家が倒壊するかもしれません。このように、水害がもたらす被害は非常に大きいものなのです。
ちなみに氾濫には、河川の水が堤防を越えてあふれ出す「外水氾濫」と、排水溝などからの排水が追いつかず水があふれてしまう「内水氾濫」の2種類があります。内水氾濫は河川から遠い場所でも起きる可能性があるため、十分な注意が必要です。

水害対策の基本は、家の位置をなるべく高くすること

水害に強い家づくりの基本は、なるべく高いところに家を建てることです。そのためには、土地を購入する段階からよく考えなければなりません。まずは家を建てたい地域のハザードマップを確認し、浸水の可能性が低いエリアの土地を選びましょう。その地域で実際に発生した水害を調べてみるのも有効です。また、地盤に盛り土をしたり基礎部分を高く作ったりして、家の位置を高くするという方法もあります。その地域で推定される水位よりも上に家を作れば、床上・床下浸水を防げるのです。
ただし、周辺地域の高さ制限に注意するとともに、盛り土をした部分が沈下・崩壊しないよう、しっかりと締め固めなければなりません。なお、1階部分を柱のみの駐車場などにする「ピロティ構造」も有効ですが、こちらは流されてきたもので柱が破壊される場合があります。耐震性能の問題もありますから、ピロティ構造を選択する時は、十分な耐久力を確保できるかどうか検討してください。

水が浸入しにくい構造の家を建ててみよう

水害による被害は、家の構造によっても防ぐことができます。たとえば、防水性のある頑丈な壁で家を囲めば、数十cm程度の浸水には十分耐えることが可能です。外壁に耐水性のある建材を使用する「建物防水」も、しっかり行えば大きな効果を発揮します。ただし、壁を作るにはある程度の広さの土地が必要で、建物防水には定期的なメンテナンスが欠かせません。これらにかかる手間や費用も考慮して、家のデザインを考えるといいでしょう。
なお、最近ではそもそも「床下を作らない(密閉空間にする)」デザインの家も登場しました。これは床下浸水を防げるだけでなく、湿気やシロアリが発生しにくいというメリットもありますが、家のメンテナンスがしにくくなるというデメリットもあります。水害対策だけでなく、快適さやメンテナンス性も考慮してデザインを決めるのがおすすめです。

今回のまとめ

河川の氾濫がもたらす被害はとても恐ろしいものです。しかし、危険性の低い土地を選び、水害に強い構造の家を作れば、いざという時に家族とマイホームを守ることができます。日本は今後も多くの災害に見舞われる可能性が高いため、今のうちにご自宅の水害対策を見直してみてはいかがでしょうか。