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高齢者が安心して利用することができる階段の条件
2020.05.05
コラム
平家でない限り、戸建住宅には階段が設置されています。階段は、ほぼ毎日利用するものですので油断しがちですが、高齢者だけでなく家族みんなにとっても非常に危ない設備です。
今回は、そんな階段について、高齢者もご家族もみんなが安心して利用することができる条件をお伝えします。
高齢者の家庭内事故の約20%が階段で起きています
国民生活センターによると、高齢者の事故の80%は家庭内で起きているそうです。高齢者は交通事故などに巻き込まれることも多いのですが、それ以上に家庭内での転倒などによる怪我が半数以上を占めているのです。
さらに、そんな家庭内での事故のうち、約20%が階段で起きていると言われています。階段は、少し足を踏み外すだけで命に関わる大きな事故を招くことから、しっかりとケアしておきたい場所です。
建築基準法を満たした上でさらなる配慮を
階段のサイズは、その家に住む人が自由に決めて良いものではなく、最低限のサイズが建築基準法で定められています。横幅75㎝以上、段の高さ23㎝以下、段の奥行き15㎝以上というルールがあり、これ以上のサイズを満たす必要があります。階段という危険性の高い場所ですから、法律でも厳しく定められているんですね。
ただし、このサイズ、実際に作ってみると結構小さくて心許ないことがわかります。基準を満たしていれば良いというものではなく、できる限りステップの大きさを広く、そして勾配を緩やかに設計することをお勧めします。
また、照明をしっかりと設置して、夜でも足下が見やすくなる工夫も重要です。
今回のまとめ
階段は危険な場所であると同時に、暗くなってから使う機会が増える特殊な場所です。今は楽に上り下りすることができるかもしれませんが、年を重ねると徐々にキツくなってきます。将来のことも考えて、余裕を持った設計を心がけましょう。
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