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断熱材の特徴とメリット・デメリット「ロックウール」

2022.04.10

コラム


皆さんは、ご自宅の断熱材の性能を気にしたことはありますか? 断熱材は住宅の断熱性を高め、夏や冬でも外気の影響を受けにくくし、快適な室内環境を保つ役割を果たしています。いろいろな種類がありますから、特徴をよく理解して選ぶことが大切です。ここでは、主要な断熱材の1つである「ロックウール」の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

【目次】
1.ロックウールとは?
2.ロックウールのメリット
3.ロックウールのデメリット
4.今回のまとめ

ロックウールとは?

ロックウールは「繊維系断熱材」の一種で、鉱物を原料とする人工繊維の断熱材です。現在は主に、製鉄所の高炉から出る残りカスである「溶融スラグ」で作られますが、玄武岩や安山岩といった天然の鉱石も使われます。これらを高温で溶かし、遠心力をかけて飛ばすと繊維状に固まるので、それを目的に応じた形に加工するのです。
ロックウールは細い繊維が高密度で絡まっているため、内部に多くの空気を含んでいます(体積の95%以上)。この空気の層が熱の出入りを妨げるので、高い断熱性を発揮するのです。工業化されたのは1938年頃で、現在もさまざまな建物の断熱材として使われています。

ロックウールのメリット

ロックウールの大きなメリットは、原料が鉱物であるために、他の断熱材に比べて耐火性能が非常に高いことです。同じ繊維系断熱材のグラスウールでも、耐熱温度は300℃~400℃程度ですが、ロックウールはそれを上回る650℃~700℃程度に耐えられます。その耐火性能の高さにより、「法定不燃材料」に指定されているほどです。もちろん、万が一燃えたとしても有毒なガスを発生させません。シロアリによる食害にも強く、耐久性や吸音性にも優れています。この辺りはグラスウールと同じです。1番肝心な断熱性能も、グラスウールを少しだけ上回っています。
さらに、原料の大部分が溶融スラグであるのに加えてリサイクルも可能と、非常にエコな断熱材なのです。なお、発がん性のあるアスベストと混同されることもありますが、ロックウールの発がん性は極めて低く、お茶と同程度しかありません。

ロックウールのデメリット

ロックウールのデメリットは、繊維質であるがゆえに湿気に弱いことです。水分を含むと繊維の性質が変わり、断熱性能が大きく低下してしまいます。防水・防湿処理との組み合わせは必須なので、機密性の高い住宅構造と相性がいいといえます。また、原料が鉱物なのでやや重く、脱落しやすい点にも注意が必要です。脱落を防ぎつつ隙間を埋めるためには高い技術力が必要なので、十分な施工実績のある業者に依頼するのが望ましいでしょう。
なお、価格はグラスウールよりも高めです。ただ、性能では全体的にロックウールが上回っているため、コストパフォーマンスで劣るわけではありません。値段に見合った性能は備えているので、周辺環境などを考慮して適切と思われる方を選びましょう。

今回のまとめ

ロックウールは、耐火性を重視する方にとっては最適な断熱材です。断熱性能自体も高く、耐久性やシロアリ被害への強さもあって、長く使い続けることができます。湿気対策をしっかりと行い、脱落しないよう丁寧に施工すれば、快適な居住環境を作ってくれるでしょう。興味のある方は、ぜひ施工業者に相談してみてください。