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断熱は窓から!「ペアガラス」や「アルゴンガス入りガラス」という選択肢も

2021.10.29

コラム


断熱性能の高い家に住むと、夏でも涼しく冬でも暖かい環境で暮らすことができます。家の断熱性能を高める方法はいくつかありますが、最も重要なのは窓の断熱です。ここでは、断熱性能の高い窓ガラスである「ペアガラス」や「アルゴンガス入りガラス」の知識をご紹介します。

【目次】
1.熱の大部分は窓から出入りしています
2.断熱性能を高めるなら、ペアガラスへのリフォームを!
3.アルゴンガス入りガラスなら、さらに断熱性能がアップ
4.今回のまとめ

 

熱の大部分は窓から出入りしています

家の断熱性能を高めるには窓からと聞いて、「壁の方が広いのだから、壁を優先すべきでは?」と感じる方もいると思われます。確かに壁も無視できませんが、より効率的に断熱性能を高めるには、まず窓(開口部)に注目しなければなりません。なぜなら、窓から出入りする熱の方が、壁を通じて出入りする熱より圧倒的に多いからです。
実は、窓に何の断熱対策も施していない場合、冬場は屋内の熱の約50%が窓から逃げていきます。そして夏場は、屋外から入ってくる熱の約70%が窓からのものなのです。窓の断熱性能が、住宅の断熱性能を大きく左右することがわかります。窓は面積が小さい部分、工事の費用もそれほど大きくなりませんから、断熱を考えるならまず窓に手をつけるのが望ましいでしょう。

断熱性能を高めるなら、ペアガラスへのリフォームを!

窓の断熱性能を高める方法はいくつかありますが、特に有効なのはペアガラス(複層ガラス)への切り替えです。ペアガラスとは、複数枚の窓ガラスを重ね合わせ、その間の空間に乾燥空気などの気体を封入したものをいいます。対流が起きない(流動しない)空気は断熱性能が高いことを利用したもので、空気層が厚いほど断熱性能も高くなります。
また、ペアガラスと組み合わせて使われることが多いのが「Low-E(ロー・イー)ガラス」です。Low-Eガラスは、Low-E膜という金属膜で表面をコーティングしたガラスで、熱を吸収・反射する性質を持っています。大きく分けると、日射をある程度取り込む「断熱タイプ」と、日射をできる限り遮蔽する「遮熱タイプ」があるので、部屋の用途などによって使い分けるといいでしょう。

アルゴンガス入りガラスなら、さらに断熱性能がアップ

ペアガラスは、最も基本的な乾燥空気を封入したタイプでも大きな効果を発揮しますが、より断熱性能が高いタイプもあります。それが「アルゴンガス」入りの複層ガラスです。アルゴンは、空気の成分の約1%を占める不活性ガスで、空気よりも熱伝導率が低く、高い断熱効果を発揮します。さらに、空気よりも比重が大きいことから対流が発生しにくく、断熱性能をさらに高めてくれるのです。このような性質から、アルゴンガスは「気体の断熱材」とも呼ばれています。
一般的には、ガラスを3枚重ねた「トリプルガラス」で使われることが多く、製品によってはペアガラスの2倍以上の断熱性能を発揮することもあります。家の断熱性能を徹底的に高めたければ、ぜひアルゴンガス入りの複層ガラスを選択してみましょう。

今回のまとめ

ペアガラスやアルゴンガス入りのガラスにリフォームすれば、住宅の断熱性能は大きく高まります。エネルギーの節約や環境保護の観点からも、今後はペアガラス以上のガラスがスタンダードになっていくでしょう。まだ単板ガラスを使用しているなら、早めにペアガラスにリフォームしてみてはいかがでしょうか。