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固定資産税の計算方法(戸建住宅編)

2021.10.02

コラム


戸建住宅を所有していると、さまざまな維持費が発生します。その1つが、不動産にかかる税金である「固定資産税」です。毎年何となく支払っている方も多いかもしれませんが、そもそも固定資産税の金額はどうやって決められているのでしょうか。ここでは、戸建住宅にかかる固定資産税の計算方法をご紹介します。

【目次】
1.戸建住宅の固定資産税の計算式
2.土地の課税標準額の求め方
3.建物の課税標準額の求め方
4.今回のまとめ

 

戸建住宅の固定資産税の計算式

固定資産税が課されるのは、毎年1月1日時点で不動産を所有している人(正確には固定資産課税台帳に登録されている人)です。地域によって土地の価格は異なりますし、土地の広さ・家の大きさ(床面積)にも影響されるので一概にはいえませんが、戸建住宅では10万円~12万円程度が平均値とされています。なかなか馬鹿にならない金額ですが、一度に全額を納付するわけではなく、年4回に分けて納めるのが基本です。その計算式は以下のようになっています。

固定資産税=(土地の課税標準額+建物の課税標準額)×税率1.4%

 
自治体によっては税率がもう少し高いこともありますが、基本的には1.4%で固定です。つまり、「課税標準額」という部分がわかれば、固定資産税を算出できるわけです。課税標準額の計算方法は土地と建物によって異なるので、以下の項目ではそれぞれの計算方法を見ていきましょう。

土地の課税標準額の求め方

戸建住宅の土地の課税標準額は、以下の計算式で求められます。

土地の課税標準額=固定資産税評価額×特例措置による軽減率

 
固定資産税評価額とは、文字通り土地の評価額のことで、一般的には地価の約70%です。実際の相場よりも安くすることで、所有者の負担が大きくなりすぎないようにしています。そして地価は、国税庁が公表している「路線価」に、土地の面積(㎡)をかけて求めたものです。最新の路線価は以下のサイトを参考にしてください。
 
【路線価図】
 
ここへさらに、特例措置による軽減率をかけると課税標準額になるわけですが、戸建住宅で最も重要なのは「住宅用地の特例」です。この特例により、住宅用地の200㎡以下の部分については課税標準額が1/6、200㎡超の部分については1/3になります。一般的な大きさの戸建住宅なら、土地の課税標準額が1/6になると考えていいでしょう。これらを考慮して最初の計算式を開くと、以下のようになります。

土地の課税標準額=路線価×土地の面積×1/7×1/6

 

建物の課税標準額の求め方

戸建住宅の建物の課税標準額は、土地と同じく以下の計算式で求められます。

建物の課税標準額=固定資産税評価額×特例措置による軽減率

 
やはりキーになるのは固定資産税評価額ですが、建物の場合は以下の計算式で算出できます。

建物の固定資産税評価額=評点1点あたりの価額×床面積×単位面積あたりの再建築費評点×経年減点補正率

 
複雑な式が出てきましたが、一般的には再建築価格(同じ建物を新たに作った場合の価格)の50%~70%程度になることが多いため、大まかに計算するだけなら新築時の価格の60%で算出すればいいでしょう。一方、特例措置による軽減率は、特に新築の場合に重要です。新築の建物には「新築住宅の特例」が適用されるため、3年間は固定資産税が1/2に減額されます。機能性に優れた長期優良住宅なら、減額期間を5年間に延ばすことが可能です。さらに、建物の価値は年月の経過で下がっていきますから、「経年減価補正率」をかけます。たとえば、築20年の木造住宅なら、補正率は0.25です。詳しくは以下の補正表を参考にしてください。
 
【経年減価補正率表】
 
これらを考慮して最初の計算式を開くと、以下のようになります。

建物の課税標準額=購入時の価格×0.6×経年減価補正率×0.5(新築の場合)

 

今回のまとめ

固定資産税はゼロになることはなく、戸建住宅を所有している限り支払い続ける必要があります。広くて大きな家を建てれば、その分だけ固定資産税も高くなりますから、建築もしくは購入する段階で計算に入れておかなければなりません。通知書が届いたら正しい金額であることを確認し、しっかりと支払っていきましょう。