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2×4(ツーバイフォー)住宅の特徴とメリット・デメリット

2021.08.24

コラム


家づくりにはいろいろな工法があります。立地や周辺の環境・気候、さらには住む人の好みによっても最適な方法は異なるため、よく考えて選ぶのが望ましいでしょう。そんな数ある工法の中でも、耐震性や省エネルギー性が高く評価されているのが2×4(ツーバイフォー)工法です。ここでは、ツーバイフォー工法の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

【目次】
1.ツーバイフォー工法は、箱上の空間を作り建物を面で支える
2.ツーバイフォー構造のメリット
3.ツーバイフォー構造のデメリット
4.今回のまとめ

 

ツーバイフォー工法は、箱上の空間を作り建物を面で支える

ツーバイフォー工法は木造建築の工法で、正式には「木造枠組壁構法」と呼ばれるものの1つです。簡単にいうと、フレーム上に組んだ木材に板を打ち付けたパネルのようなものを作り、それらを組み合わせて箱状の空間を作る工法をいいます。
名称が2×4なのは、使用する木材のサイズが2インチ×4インチ(※)だからです。より大きな木材を使用する、ツーバイシックス工法やツーバイエイト工法などもあります。ツーバイフォー工法の大きな特徴は、建物を壁や床といった「面」で支える構造であることです。伝統的な在来工法(木造軸組工法)は、柱や梁、筋交いなどによって建物を支えていますから、ツーバイフォー工法は構造体の作り方からして異なるといえます。
もちろん、柱や梁がなくても耐久力にまったく問題はありません。ダンボール箱が簡単には潰れないのと同じようなものだと考えていいでしょう。
※1インチは約2.54cm

ツーバイフォー構造のメリット

ツーバイフォー工法の大きなメリットは、耐震性や耐風性が優れていることです。建物を面で支える六面体の構造は、外から加わる力を建物全体で受け止めて分散させ、変形や損傷を最小限に抑えてくれます。地震や台風の多い日本においては、とても魅力的なポイントだといえるでしょう。
また、6つの「面」でぴったりと覆われた空間は気密性も高く、それゆえに断熱性も優れています。外気の影響を受けにくいので夏でも冬でも快適に過ごすことができ、冷暖房の効率がアップするため省エネにもつながるのです。この気密性の高さ+通常全面に張られる石膏ボードにより、防火性も優れています。その他、遮音性が高いことや工期が比較的短いこと、手作業が少ないので品質に差が生まれにくいことなど、多くのメリットがあります。いずれのメリットも、パーツを組み合わせて箱状の空間を作るという工法に由来しているのです。

ツーバイフォー構造のデメリット

ツーバイフォー工法には多くのメリットがある一方、デメリットもあります。特に注意が必要なのは、規格が統一されたパーツで箱状の建物を作っていくために、間取りが制限されやすいことです。ドアや窓といった開口部の位置・大きさもある程度制限されますし、壁を簡単に撤去できないのでリノベーションがしにくい場合もあります。
また、構造体に使う部材が建築基準法によって定められているため、素材のランクを調整して価格を下げるといったことも困難です。もちろんこれは、裏を返せば一定の品質が保証されているということでもあります。間取りの問題も丁寧に設計すれば解消できることが多いので、まずは施工業者に相談してみましょう。

今回のまとめ

ツーバイフォー工法は、高性能な住宅を建てたい時にはぜひ選択肢に入れておきたい工法です。いくつかデメリットはあるものの、それを上回るメリットがあり、耐震性や断熱性・省エネ性の高さは日本においては大きな魅力となります。これから住宅を建てる予定があるなら、ツーバイフォー工法の採用